リタイア生活

リタイア後の住まい「終の棲家について考えよう」 終の棲家はどんな場所が考えられるか

リタイア後の生活に向けて、リタイア後の趣味や仕事、家族や子供達との距離感、連絡手段など様々なことを考える人が多いでしょう。リタイアしてまずはそのまま過ごす人が多いと思いますが、リタイアする前にはリタイアしたら「田舎暮らし」してみたいとか、「都会にも住んでみたい」とかいろいろな思いがあるでしょう。

色々な所に移り住みながら「終の棲家」について考えることもできます。

「終の棲家」とは

「終の棲家」とは生涯を終えるまで生活するための住居のことを指します。 年を重ねると、今の家では生活しにくくなってしまったり、介護が必要になったりすることがあるでしょう。そんなときに備えて、元気なうちから住居スペースを検討しておくことはとても重要です。 リタイア後は「別荘」や「田舎」でのんびり暮らしたいとか、交通の便の良い「都会暮らし」で演劇やスポーツ観戦を楽しみたいとか、リタイア後の趣味に合わせて「住処」を検討する方もいると思います。趣味に合わせて移住することも良いと思いますが、いずれ足腰が不自由になったり痴呆が発症したりと「介護」が必要になる事も多いに考えられます。

「介護」が必要になることを前提に「終の棲家」について常に考えておく必要があります。

この記事では、「終の棲家」について改めて考えていきます。

「終の棲家」を考える時に抑えておくべき2点の事

「終の棲家」を考える時に抑えておくべき事が2点あります。

必要な環境は人それぞれ違う

1点目は、必要な環境は人それぞれ違うということです。

たとえば、子供が一緒に住んでいた方は子育てを目的に広い家に一人、夫婦で、子供家族と一緒に住む場合、広すぎて場所を持て余す、子供家族に追われて居場所がない。等あるでしょう。

この場合、子供家族等とは離れて住んで、今まで住んでいた子供達等の近くに自分達の手ごろな広さの家を賃貸で借りて、今まで住んでいた家は子供達が住んだり、売却を検討するのも方法の一つです。

子供達等とは、近くに離れて住んだり、「田舎暮らし」「都会暮らし」等選択するにしても、どのように生活したいのか、万が一の時にどうするのか、自分の思いや考えを具体的に持ち、家族に伝え、理解してもらう必要があります。

自分の主治医に相談する

もう1点は、自分の主治医の先生がいる病院やクリニックで、自分自身が生活できる健康状態にあるのかという相談をすることです。いくら自分のやりたいことがあっても、「健康状態」によっては選択を絞られることもあります。

普段から信頼できるかかりつけ医を見つけて、いろいろ相談しておくことも重要です。

終の棲家にはどんなタイプがあるのか

終の棲家のタイプは大きく分けて4つのタイプがあります。

今の自宅で逝く

一つ目は今住んでいる自宅をそのまま終の棲家にする場合です。

自宅にそのまま住み続けるわけですが、自宅にそのまま住むといっても色々なパターンがあります。一人なのか夫婦二人なのか、親、子供達と一緒に住むのか。

思いで溢れる自分の自宅で家族に見守られながら逝く。実は自分の母親がそうでした。これが理想のような気がしますが、人の考えは色々ですから…

自宅以外の居宅で逝く

2つ目は自宅以外の居宅に移り住んで終の棲家にする場合です。

住み慣れた自宅を離れて、子供達等の近くのアパート、「田舎暮らし」「都会暮らし」「別荘暮らし」等自宅を飛び出して一人もしくは夫婦二人で居宅に住んで自由を謳歌する。

自分の趣味に合わせて自分の棲家を転々とすることも可能です。健康の状況に合わせて棲家を変えていくのも面白いと思います。

健康状況を見ながら、シニア向け分譲マンションという選択もあります。

最後は一人もしくはパートナーと一緒に住んだ居宅で逝くパターンです。

介護施設、老人ホームで逝く

3つ目は介護施設、老人ホームを終の棲家にする場合です。

2つ目のシニア向け分譲マンション等との区別は曖昧ですが、居宅での介護に不安がある時、一人または夫婦での生活に不安がある方には介護施設、老人ホームへの入居も検討が必要です。

介護施設、老人ホームは
1)公的施設と民間施設、2)自立したシニア向け施設と主に要介護者向けの施設から、4種類の分類に区別されます。

介護施設、老人ホームの4種類の分類

  1. 主に要介護者向けの公的施設
  2. 主に要介護者向けの民間施設
  3. 自立したシニア向けの公的施設
  4. 自立したシニア向けの民間施設

の4種類です。各種類毎の施設を紹介します。

  1. 主に要介護者向けの公的施設
    • 特別養護老人ホーム(特養)
    • 介護老人保健施設(老健)
    • 介護療養型医療施設、介護医療院
  2. 主に要介護者向けの民間施設
    • 介護付き有料老人ホーム
    • 住宅型有料老人ホーム
    • グループホーム
  3. 自立したシニア向けの公的施設
    • ケアハウス
    • 軽費老人ホーム
  4. 自立したシニア向けの民間施設
    • サービス付き高齢者住宅
    • 高齢者専用賃貸住宅
    • 高齢者向け優良賃貸住宅
    • シニア向け分譲マンション
    • 健康型有料老人ホーム

民間施設は公的施設に比較し費用は高めですが、自由度が高い事が特徴です。自分の介護の内容に合った、自分の資産の状況に合わせて探してみるのも良いでしょう。

各施設の特徴、詳細、費用概要等は、別記事にて発信予定です。

病院で逝く

4つ目は最期は病院で逝くという場合です。

3つ目の「介護療養型医療施設、介護医療院」との区別が微妙ですが、持病がある方、家族の考えを含めて最期は病院で迎えたいと考える方もいると思います。

すべての方が終の棲家として選択できるものではないため、自分が入院可能かどうかは病院に確認する必要があります。健康状態に不安があり定期的に病院での治療を余儀なくされている場合、家族が看病することができないと判断した場合などが、この場合になる事が多いです。

まとめ

自分の最期は自分で決めたいと思う方も多いと思います。家族に看取られながら逝きたいのか、最後は一人で静かに逝きたいのか。いずれも家族、知人、介護者の理解が重要になります。

金銭的な問題もあります。自分の思いを周りの方に元気なうちに話し合って伝えて共有し、自分に合った最期を考えましょう。

元気なうちは「田舎暮らし」「都会暮らし」を続け、介護が必要になったら介護施設に行くという方法もあると思います。夫婦、家族の理解が必要です。

人の最期の迎え方は時代によっていろいろ変化しています。
昔(昭和)は自分の家で家族に見守られながら自分の家で逝くのが普通でした。

その後危なくなったら「救急搬送」して病院でできる限りの「延命治療」を施して逝く。そうしなければ、周りの家族は納得がいかない。

しかし最近は本人の希望を最優先して必要以上の「延命治療」への疑問も増えてきており、最期はゆっくり楽に死にたい。「延命治療」(主に人工呼吸・人工栄養・人工透析)はしない選択も重要になってきています。

色々な選択筋があります。

情報は常に集めて自分で判断できるように、私もこのブログを通して情報を集めて発信していきます。

最期に少し私の話も

実は私の母親は自宅で看取りました。

10年近く透析をしていましたし、足腰も不自由で家の中では車いすも使っていました。

最期は肺がんが判明し、母親としっかり話をして「最期は家で家族と過ごしたい。」という希望で、ケアマネジャー、透析病院に相談し、在宅医療専門のお医者さんを紹介してもらって、最期は寝たきりながら、透析病院には通う生活を1か月近く過ごし、最期は自宅で逝きました。(最後の1か月は奥様が介護休暇を取ってくれました。本当に感謝しています。)

最期の夜には母親本人が「みんなを呼んで欲しい」と言い出し、夜中に私の兄弟と母親の兄弟に電話し家に来てもらい、その日の朝に朝ご飯を食べてから、みんなに看取られながら静かに逝きました。

自分の逝き方は自分で決めたいな。

ABOUT ME
どんぐり小僧
52才で会社退職し、「悠々自適なリタイア生活」を目指して日々のんびり考えながら暮らしています。アーリーリタイアのための情報、悠々自適なリタイア生活のための情報を発信していきます。